シニア求人の現実

50代60代【仕事の探し方】ランキング(1位~9位) みんなこうやって探してる!

50代60代、仕事の探し方ランキング


転職や再就職の際に、シニアが仕事を探す方法と、ヤング・ミドルが仕事を探す方法を比べてみました。シニアの「仕事の探し方」はヤング・ミドルと比べて大変ユニークです。

シニアとヤング・ミドル、仕事の探し方の違いに「シニア求人の厳しさ」が浮かび上がってきます。

順位シニアヤング・ミドル
1友人・知人の紹介転職サイト
2自分の仕事を
つくる(起業)
転職エージェント
3ハローワークハローワーク
4求人誌・新聞
の求人欄
求人誌・新聞
の求人欄
5直接連絡し
履歴書送る
友人・知人の紹介
6シルバー人材
センター
企業の公式Web
サイト情報から探す
7転職サイト
8転職エージェント
9フリーランス
・業務委託

  1. シニアでは「転職情報サイト」が下位になってしまう
    • 転職サイト 
       ヤング・ミドルでは第1位
       シニアでは    第7位
       
    • 転職エージェント
       ヤング・ミドルでは第2位
       シニアでは    第8位
       
  2. シニアでは「友人・知人の紹介」が第1位
    (ヤング・ミドルでは第5位)
  3. シニアでは「起業・独立系」が2つランクイン
    • シニアでは「自分の仕事をつくる(起業)」が第2位
    • シニアでは「フリーランス・業務委託が第9位
    • ヤング・ミドルの選択肢にない
  4. シニアでは「直接連絡し履歴書送る」が第5位
    • シニア特有のユニークな探し方
    • ヤング・ミドルの選択肢にない

シニアの仕事探し第1位 友人・知人の紹介


自社で働く従業員・スタッフに、知人・友人を紹介してもらう採用方法を「リファラル採用」といいます。

採用方法としてはマイナーですが、昔から行われてきた伝統的な採用手法です。(塾長コンドーも、過去に2度ほど、知人を自社に紹介しています)

リファラル採用のメリットは、紹介者が「採用企業と求職者」、どちらのことも良く知っていることにあります。

ブラック企業を紹介すれば「こんな会社を紹介しやがって(怒)」と、友人・知人に恨まれます。逆に、質の悪い人材を紹介すれば「レベルの低い人材を紹介しやがって(怒)」と会社から恨まれます。

つまり、リファラル採用は「内容のいい会社」と「質の良い人材」が揃っていなければ成立しません

それによって、会社と求職者の双方に利益が生まれる「Win-Winの採用」です。会社と求職者の双方にとって「ハズレがない」採用方法になります。

これは「かなり有力な手段」です。

リファラル採用は「シニアが仕事を見つけた方法」ランキング第1位です。

だから、友人、知人、会社の同僚、得意先、とにかく思いつく限りのところへ出かけて「働きたいのですが、何か仕事はありませんか」と尋ねてみてください。

自分が持っている人材ネットワークは全て利用する。これが再就職への第一歩です。

シニアが転職・再就職先を見つけた方法

第1位「友人・知人の紹介」

シニアの仕事探し第2位 自分の仕事をつくる(起業)


定年後に望むような仕事がなかったならば、自分で仕事をつくればいい。シニアの起業は、まず「自分の働く場所」を「自分でつくること」です。

また、50代60代のシニアが起業に求める価値は、お金ではありません。

  • 「好きなことや昔からの夢に打ち込める楽しさ」
  • 「自分を活かして働き続けられる喜び」
  • 「人に感謝されて社会に貢献できる充実感」

これら「やりがい・生きがいの再発見」こそがシニア起業の醍醐味なのです。

60歳定年後の【独立・起業】 仕事大好きシニアにオススメ。自分の仕事をつくろう!定年後に望む仕事がなかったら、お金をかけずに起業して「自分の働く場所」を自分でつくればいい。シニア世代の多くが起業に求める価値はお金ではありません。「好きなことに打ち込み社会の役に立つ」「やりがい・生きがいの再発見」こそがシニア起業の醍醐味です。...

シニアが転職・再就職先を見つけた方法

第2位「自分で仕事をつくる(起業)」

シニアの仕事探し第3位 ハローワーク

近所のハローワークに行って、時間をかけて入れそうな会社を探してみましょう。パソコンで「ハローワークインターネットサービス」を使って情報を収集します。

このサービスは、全国のハローワークが持っている求人を、スマホやパソコンで簡単に検索・閲覧できる、とても便利なサービスです。

求人検索だけなら、自宅のパソコンやスマホからできます。しかし、最初は失業手当や雇用保険の手続きがあり、ハローワークに行かねばなりません。場の雰囲気や求人検索の操作に慣れるためにも、直接行って検索されたほうがいいでしょう。

ハローワークに行って調べれば、嫌でも現実の厳しさがわかるし、真剣に取り組む覚悟もできます。

大事なポイントは「自分で探す」ということです。自分自身で積極的に動くことをおすすめします。自ら動くことで、仕事に出会うチャンスは確実に増えます

生涯現役支援窓口を利用しよう

50代60代【求人の本命】 必ず行こう! ハローワークの「生涯現役支援窓口」 50歳以上、転職・再就職市場では弱者だ 転職や再就職の市場において「シニアは弱者」です。強者は20代のヤングと30代のミドル。 ...


2018年4月、ハローワークに「生涯現役支援窓口」が設置されました。

全国180カ所のハローワークに設けられ、55歳以上の方を対象に、特に65歳以上の方の再就職を支援しています。

都道府県のよって「生涯現役支援窓口」の呼称はさまざまなようで、俗にいう「シニアコーナー」です。東京都では「シニア応援コーナー」の愛称になっています。

紹介される求人案件は年齢不問が原則です。年齢を理由に採用を断られることは、少なくありません。

「生涯現役支援窓口」ではそれがなく「ここに来れば必ず求人はある」あるという安心感は、求職者にとって大きなメリットです。

ハローワーク通常窓口での
シニアの就職率は平均17%

専用窓口である「生涯現役支援窓口」
でのシニアの就職率は平均61%

シニアが転職・再就職先を見つけた方法

第3位「ハローワーク」

シニアの仕事探し第4位 求人誌・新聞の求人欄


駅やコンビニに設置されているタウンワークなどの無料の求人誌や、新聞の求人欄から仕事を探す方法です。

求人誌は、無料で入手できるものから有料の求人誌まで幅広く存在します。配布されている地域の求人が掲載されているため、地元の求人を探すことに向いています。パート・アルバイトの求人が多く掲載されていますが、正社員の求人も含まれています。

新聞の求人欄は、新聞購読者に向けた求人なので、社会人、主婦、シニア向け求人などが幅広く掲載されています。

新聞が扱う地域や業界に特化された求人が掲載されるため、地方新聞なら居住地域の求人、英字新聞なら外資系企業、金融系の新聞であれば金融系の求人といったように、求人ジャンルに特色があります。

シニアの仕事探し第5位 直接連絡し履歴書送る


この方法はかなりユニークで、ヤング・ミドルはやらない「シニア特有の探し方」です。

店舗の求人貼り紙を見て直接応募したり、気になっているお店の店員さんに、直接求人の有無を問い合わせたりします。

ヤング・ミドルから見れば「一種の禁じ手」ですが、これもシニア向け求人の少なさから、やむをえず行っているという側面があります。

シニアの仕事探し第6位 シルバー人材センター

シルバー人材センターとは、高齢者が働くことを通じて生きがいを得ると共に、地域社会の活性化に貢献する公益法人です。

全国約1300のセンターで、地元の企業や自治体などから依頼を受けた仕事を、会員に発注している。

センターは原則として市区町村単位に置かれており、基本的に都道府県知事に指定を受けた社団法人で、それぞれが独立した運営をしています。

●ハローワークのように国や都道府県によって運営されているのではない

●ハローワークのように仕事を紹介するための組織ではない

●シルバー人材センター会員になり、派遣・請負・委任という形で仕事の紹介を受け、報酬を得る(会員資格 原則60歳以上の健康で働く意欲のある方)

●短時間の仕事限定 フルタイムでの仕事は扱っていません。短い時間での仕事なので体への負担は少ないが、しっかりとした収入にはなりません。(2020年度実績:1か月8~9日働いて、35,000円前後が平均的なイメージ)

●仕事は生きがいを得ることが目的で、生活資金としては不十分かもしれないが、年金を補完する収入としてなら、検討してもいい。

●短期間の仕事限定 長い間勤められる仕事の取り扱いはありません。「植木の剪定」「駐車場の管理」「公園の清掃」「家の掃除」など、そのときだけ手伝ってほしい短期間の仕事があります。

シニアの仕事探し第7位 転職サイト


転職サイトは、さまざまな業界や職種の求人が掲載されているWebサイトのことで、多くの求人情報を自由に検索し閲覧できます。そのなかで気にいった求人を自分で選んで応募するサービスです。

転職サイトには、求人案件を網羅的に抱えている「総合型」と、特定の領域に特化した「特化型」があります。大手の転職サイト(リクナビNEXT、doda、パソナ)はほとんどが総合型です。

ヤング・ミドルでは「仕事の探し方」第一位ですが、シニアだと第七位にランクダウンします。理由は「シニア向けの正社員求人」が転職サイトにほとんど無いからです。

自社の社員でさえ60歳で定年退職させています。それなのに60歳前後の外部の人間を、わざわざ正社員で求人するわけがありません。

だから、派遣とパート・アルバイトの求人ばかりです。(派遣とパート・アルバイトの求人ならたくさんあります)

つまり、正社員を目指すシニアにとって、転職サイトは利用価値が低い。その結果、第7位となります。

総合型
求人案件を
網羅的に
抱えている
特化型
求人案件が
特定の領域に
特化している
転職サイト
(情報紹介)
・リクナビ
 NEXT
・doda
・パソナ
・マイナビ
ミドルシニア
(中高年)
・type
(IT技術者)
・フロム40
(ミドル)

シニアの仕事探し第8位 転職エージェント


転職エージェントは、厚生労働大臣から認可を受けた『人材紹介会社』のことです。転職を検討している人と採用を考えている企業の間にたって、転職の成功を支援するサービスです。

転職エージェントは、転職が成功すれば企業から報酬を得ます。そのため、登録すれば転職ノウハウに長けているキャリアアドバイザーが、転職活動をサポートしてくれます。

転職エージェントには、求人案件を網羅的に抱えている「総合型」と、特定の領域に特化した「特化型」があります。 大手の転職エージェント(リクルートエージェント、doda、パソナキャリア)はほとんどが総合型です。

総合型
求人案件を
網羅的に
抱えている
特化型
求人案件が
特定の領域に
特化している
転職
エージェント
(人材紹介)
・リクルート
エージェント
・doda
・パソナ
 キャリア
・ビズリーチ
(ハイクラス)
・type
 エージェント
(IT技術者)
・randstad
(外資系)



あなたがスペシャリスト(専門職)なら、転職エージェントからの求人紹介が十分可能だと思いますが、ゼネラリスト(専門職以外)の場合はかなり難しくなります。

なぜなら、自社の社員でさえ60歳で定年退職させているのに、わざわざ転職エージェントにシニアの求人依頼をするわけがありません。つまり、企業側から転職エージェントに対する求人依頼がほとんどないのです。

あなたがヤング・ミドルであれば、転職・再就職の際に最も頼りになるのは転職エージェントでしょう。いわば転職・再就職の王道です。しかし、残念ながらシニアにはほとんど役に立ちません。

その結果、ヤングでは第2位の転職エージェントが「シニアでは第8位」となります。

とりあえず「ミドルシニア向けの転職エージェント」を3 つあげておきます。トップページから求人を検索できるので、一度覗いてみるといいですね。

エージェント
名 称
対象年齢特 徴
マイナビ
ミドルシニア
人材サービス
40代~
60代
全国330件の
正社員求人有
東京241、愛知21、
大阪31
シニアジョブ50代
60代
全国22,468件の
正社員求人有
取扱いは
13種類の職種のみ
FROM4040代
50代
全国3,828件の
正社員求人有
東京1,295、愛知602
、大阪652

シニアの仕事探し第9位 フリーランス・業務委託


●フリーランス
フリーランスは、「会社や団体に所属せず、単発の仕事ごとに契約する働き方」です。

おもにライターやカメラマン、デザイナー、プログラマーなどの職種において個人で仕事をしている人のことを指します。

●フリーランスが活躍している代表的な職種
ライター、デザイナー、イラストレーター、編集者、プログラマー

●業務委託
業務委託とは、「雇用関係のない企業から仕事を依頼され、特定の業務を行うことで報酬が支払われる働き方」のことです。

業務委託契約は会社が業務を外部の企業や個人に委託するさいに結ぶ契約です。受けた側は、労働力ではなく仕事の成果を提供します。

会社員とは異なり、会社とは雇用関係を結ばず、対等な立場で業務を遂行します。そのため、会社側から業務の進め方に対して、指揮命令を受けることはありません。

●フリーランスと業務委託の違い
フリーランスと業務委託は同じように解釈されることが多いのですが、それぞれの意味は違います。

フリーランスは「個人事業主」のことを指し、働く方法ことをいいます。業務委託は案件ごとに依頼主の企業と契約を結ぶ契約方法のことです。