定年後のシニア起業、その醍醐味
定年後に望むような仕事がなかったならば、自分で仕事をつくればいい。シニアの起業は、まず「自分の働く場所」を「自分でつくること」です。
また、50代60代のシニアが起業に求める価値は、お金ではありません。
- 「好きなことや昔からの夢に打ち込める楽しさ」
- 「自分を活かして働き続けられる喜び」
- 「人に感謝されて社会に貢献できる充実感」
これら「やりがい・生きがいの再発見」こそがシニア起業の醍醐味なのです。

シニアが目指す「ゆる起業」ってなんだ?
「ゆる起業※」聞きなれない言葉ですが、20代30代の起業とは異なり、お金をたくさん稼いだり、株式の上場を目指すものではありません。
定年前後のシニア層が、やりがい、社会との接点、人生を楽しむことなどを目的とした起業です。
自分の好きな仕事で無理せず、適度な収入を得るという、いわば従来型起業の「低リスク・低リターンバージョン」といえます。
特徴としては、サラリーマン時代に経験し精通した仕事の延長線上、またはその周辺部を活かして起業する人がほとんどです。
これが、いま就活中、またはこれから就活を始めるシニアの方に「オススメしたい第二の道」です。
※片桐実央さん(銀座セカンドライフ株式会社代表取締役)が提唱されている考え方で、「ゆるーい起業」をもじった造語です。
「ゆる起業」の特徴
項 目 | ゆる起業 |
イメージ | 好きな仕事で無理せず、 適度な収入を得る |
スタイル | 従来型起業の 「低リスク・低リターン バージョン」 |
開業資金 | 100万円~300万円 |
目 的 | やりがい、生きがい、 社会との接点維持 |
仕事内容 | サラリーマン時代に 長年経験し、精通したもの |
60歳定年後、ゆる起業に向いている人
「ゆる起業」に向いている人
- とにかく仕事が好き。趣味や家庭生活では真の満足感や充実感を得られない人
- ある程度の会社で、それなりのポジションと収入を得てこられた人
- スペシャリスト(専門職)ではなくゼネラリスト(専門職以外)の人
- ある程度の資金力がある人
- 開業資金100万円~300万円と運転資金一年分は必要
「ゆる起業」をオススメする理由
- 懸命に働いて、それなりの年収とポジションを得てきた人が、いまさらコンビニの店員や交通警備などできるわけがない
- 自分が好きな仕事を、身体が動くかぎり、いつまでもできる
- 現役時代の仕事関連で起業すれば、スタート時からプロフェッショナル
- マーケティング、営業、広告、取引慣習すべてに精通している

シニア起業、何を仕事にするかが難しい
ゆる起業の5原則
- 本当にしたいと思えること
- やりがいを感じること
- 経験を生かせること
- 利益をあまり追及しないこと
- 健康が一番であること
●仕事を選ぶポイント
ゆる起業をするとき「何を仕事にするか」ここが難しい。仕事を何に決めるかで、これからの人生、満足度や充実度が変わってしまう
- 自分の性分に合ったもの、かつ自分の価値観に合うもの
- サラリーマン時代に経験・蓄積したものの延長上、もしくは周辺部から選ぶ人が8割
- 起業の3つの円の重複部分に入るもの
●起業の3つの円

開業資金はできるだけ少なく
日本政策金融公庫総合研究所(2017年1月)
「起業を起業意識に関する調査」
開業資金 | 割合(%) |
100万円未満 | 54.3% |
100万円~500万円 | 29.0% |
500万円~1000万円 | 7.5% |
1000万円~2000万円 | 2.9% |
2000万円以上 | 6.3% |
ゆる起業の実例
- 56歳 日本に進出したい海外企業に、国内の市場調査やマスコミ向けの広報業務
- 54歳 エステサロン、化粧品販売、美容セミナー
- 53歳 結婚相談所
- 58歳 ドローン関連企業(ドローンのスクール・コンサルティング)
- 60歳 ブランド価値向上のコンサル
- 57歳 花粉症マスク開発
- 57歳 ウェアラブル端末のセンサー開発
- 63歳 個人史の出版支援
- 57歳 NPO法人を設立し、介護ライフアドバイザー養成
- 55歳 ジュエリーや生活雑貨の企画販売
- 61歳 サプリメント企画開発や販促支援
- 63歳 時計工房
- 61歳 企業顧問 交流会での出会いの場づくり
- 64歳 半導体シリアルナンバー読取装置の製造販売
- 63歳 ホテルコンサルタント(ホテルの開発、運営、調査)
- 61歳 化学品の輸出入
- 55歳 子供向けプログラミング教室
- 64歳 個人向け食品宅配
- 55歳 アロマ石鹸教室
- 60歳 財務コンサルティング
- 60歳 営業代行
アントレサロン「日経MJ」
https://entre-salon.com/nikkeimj/

シニアの独立と起業はまったくの別物
「独立」と「起業」は違います。イメージとしては似ていますが、この二つはまったくの別物です。
「独立・起業」と聞いてイメージするのは、ネットショップを始めるとか、飲食店を開くとか、資格を取得して開業するなどの「起業」でしょう。起業とは、それまで「まったく経験のない仕事で事業を始める」ことです。
しかし「独立」は違います。いままで長年の仕事で培ってきた「経験、知識、スキル」を使って始めます。
イメージとしては、同じ仕事をして「会社で雇われて給与をもらう形」から「会社ではなく社会から報酬をもらう形」に変わる感じです。
シニアが成功しているのは、こうした「独立」のシナリオです。
サラリーマン時代の経験を活かす独立例
サラリーマン時代に培ってきた「経験・スキル・ノウハウ」を活かす独立開業です。
誰しも、サラリーマン時代に数十年かけて蓄積した、膨大な量の「経験・スキル・ノウハウ」を持っています。
この「経験・スキル・ノウハウ」は余人をもって代えられないものであり、競争市場において確実に優位性があります。それを活かさない手はありません。
しかも、このやり方なら「起業のスタート時からプロフェッショナル」、マーケティング、営業、広告、取引慣習すべてに精通しています。
- 化学品メーカーに定年まで勤務 ⇒ 前職時代に売っていた化学品の販売代理店
- 大手新聞社に30年勤務 ⇒ 独立してフリーライター
- 自動車販売会社退職後 ⇒ 中古車屋をオープン
- 証券会社時代の為替ディーラーの経験を生かして ⇒ 中小企業向け為替コンサル
- アフリカ駐在経験を生かした ⇒ アフリカ進出支援
- 大手レストランチェーンに勤務 ⇒ 洋食屋をオープン
定年後、毎日ひまで頭がおかしくなりそう

塾長コンドーの知人に「ゆる起業」にピッタリ、まさに「典型的なタイプ」といえる人がいます。お名前をAさんとしましょう。
Aさんは、トヨタ系ディーラーの常務だった56歳のときに子会社の社長に転出、60歳で定年退職されました。(15年ほど前なので定年は60歳)
退職後の生活は公的年金が22万円。それに自分で積み立てた個人年金が約8万円あり、合わせて月の収入は約30万円。家のローンも完済しており、田舎なら夫婦二人生活するのに足りない額ではありません。
しかし、Aさんは退職後ほんの数か月で、何もしない生活に虚しさを感じ始めます。
「とにかく毎日ひまでしょうがない。このままだと頭がおかしくなる」
一念発起して仕事を探しましたが、現役時代やれ常務だ社長だといっても、所詮は雇われのゼネラリスト。Aさんが望むような求人はありませんでした。
そこで閃いたのが長年従事した「車の販売業」です。家屋敷を担保に資金を調達し、小さな中古車販売会社を始めました。
その当時、塾長コンドーは銀行系のリース会社に勤めていたので、備品関係のリースで相談に来られました。
Aさんの話を聞き、「その年齢になって多額の資金がいる事業はやめたほうがいい。老後の生活を危険にさらしてまで、やることですか?」と強くお諫めしました。
すると、普段は豪放磊落なAさんが「このまま何もしなかったら、気が狂ってしまう」とつぶやいたのです。
私は驚いて返す言葉がありません。そこまで思い詰めているなら仕方ない。Aさんの行く末を案じながらも、リース契約を引き受けました。
そんな事情で始まったAさんの会社ですが、いまも順調に営業されています。近くをクルマで通るたびに「元気で頑張っておられるな。良かった良かった」と安堵しています。
年金が30万円あり家のローンもないなら「穏やかな老後」を楽しめばいい。しかし、Aさんにとってそれは「苦行」でしかありません。Aさんは「泳ぎ続けなければ死んでしまうサメ」のような人なのです!
お方はんの身になったら、働いてもろたがよろしおす。「毎日一緒じゃかなわん」のとちゃいますか?
サラリーマン時代に培った
プロフェッショナルな
「経験・スキル・ノウハウ」
それを生かして
「ゆるーく」独立開業しよう
この方法なら開業時から、
マーケティング、営業、
広告、取引慣習等
すべてにわたって精通した
プロフェッショナル!
