シニア求人の現実

50代60代【求人の現実】 シニアは弱者だ。弱者の自覚が就職活動のスタートライン!

転職市場では「シニアは弱者」です


ハッキリ言って、転職や再就職の市場において「シニアは弱者」です。強者は20代のヤングと30代のミドルになります。

転職サイトや転職エージェントは、強者(ヤング・ミドル)に優しく、弱者(シニア)には冷たい

強者(ヤング・ミドル)の戦い方


強者(ヤング・ミドル)の戦い方は正攻法です。奇をてらわず、就職活動の王道(メインロード)を歩けばいい。

まずは、転職サイト(リクナビNEXT等)を一通り眺めて、各種情報を収集します。(情報とは、求人市場の状況、業界の将来性、応募企業の調査、想定される待遇(年収)など)

つぎに複数の転職エージェント(リクルートエージェント等)に登録して、キャリアアドバイザーからのオファーを待ちます。

余談ですが、以前『甥っ子がコロナでリストラされちゃった』という記事を書きました。その後「甥っ子」が、どうなったかをお報らせします。

【コラム】 正月から大変だ! 甥っ子がコロナでリストラされちゃった。 甥っ子がコロナの影響でリストラされた 塾長コンドーの「甥っ子」が、コロナによる業績不振を理由に、会社でリストラされてしまいました...


結果を言うと、リクルートエージェントに登録したら「たった2週間で一部上場企業から営業職のオファーが来た」というのです。

たった2週間ですよ! 一部上場企業ですよ! 若さってスゴイです!

転職サイトと転職エージェントをメインに使うのが「強者(ヤング・ミドル)の戦い方」なのは間違いありません。

CMではありません。甥っ子がお世話になったから載せました。

50歳以上には冷たい転職サイトと転職エージェント


「シニアに冷たい」と表現すると、あたかも転職サイトと転職エージェントが悪者のように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。シニアに冷たい理由は、彼らが民間企業(利益追求団体)だからです。

企業が利益を追求する手段のひとつに「ビジネスの効率性」があります。シニアの場合、利益の原資となる「企業からの求人案件」がヤングやミドルに比べて極端に少ないため、ビジネスの効率性で劣ります。

なぜなら、自社の社員でさえ60歳で定年退職させているのに、わざわざ転職サイトや転職エージェントにシニアの求人依頼をするわけがありません。

企業から転職サイトへ「シニアに対する掲載依頼」が来ない。同様に、企業から転職エージェントへ、シニアに対する求人依頼が来ない。

あなたがヤング・ミドルであれば、転職・再就職の際に最も頼りになるのは転職サイトや転職エージェントでしょう。いわば転職・再就職の王道です。しかし、残念ながらシニアにはほとんど役に立ちません。

従って、転職サイトや転職エージェントは、シニアに対して冷たくならざるを得ません。

50代60代「弱者の自覚」がスタートライン

「組織の塩漬け」(大企業を部長で定年退職したBさん)


「前の会社ではタクシーも自由に使えたし、周りも私を大事にしてくれた。ところが、再就職先ではどこへ行くのも電車、おまけに私はただのシニア社員でしかない。

これを実際に経験するとメンタルがやられます。プライドが傷つくのです。私みたいなのを『塩が抜けない』という言うらしいです

無理もない話です。ひとつの組織に40年もいたら誰もがこうなります。

しかし、どんなに輝かしいキャリアだろうと、どんなに高い役職に就いていたとしても、それは過去の遺物でしかありません。

わかりやすい例が「金融機関への融資申込」


定年を境に、自分の立場が強者から弱者に変わってしまう。わかりやすい例が「金融機関への融資申込」です。

Bさんが大手企業で部長をしていたときなら、銀行に融資を依頼すれば二つ返事で「承りました。いかほどご入用ですか」と言ってもらえるでしょう。

ところが、同じBさんが定年退職後に融資を依頼すると「大手企業にお勤めのときに依頼していただければ……」と、銀行員の態度がひょう変します。

当たり前ですよね。大手企業の部長職で年収1000万円以上あったときと、定年退職して年金生活になったときでは、銀行員の態度が違うのはバンカーとして当然です。

ところが、当の本人がコレを理解できない

定年退職を境に「大手企業の部長」から「ただのシニア」に変わったことがわかっていない。いや、頭ではわかっているが、心がついていかない。認めたくない。

こうした例は、枚挙にいとまがありません。

  • 独立・起業した自分の名刺に「元●●会社の部長」と記載する
  • 近所の寄り合いで、聞かれもしないのに「●●会社で部長でした」などと自慢する
  • コンビニのレジで若い店員に「私が部長をしていた●●企業では……」と説教を垂れる

あぁ勘違い。世間では、これを「大企業管理職病」といいます。

違うんです! 定年退職したら、あなたは「大手企業の部長」ではありません。どこにでもいる「ただのシニア」なのです。

定年退職したら「●●会社の部長」
ではなく、ただの「シニア」です

「強者から弱者に変わった」ことを
キッチリと自覚する
これが就職活動のスタートラインです

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